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2017年 10月 11日

京紫 灯花繚乱

京紫 灯花繚乱_d0316655_01051316.jpg



# by harurei | 2017-10-11 01:10 | Leica Ⅲf | Comments(3)
2017年 10月 09日

ギャラリーくぼた別館

ギャラリーくぼた別館_d0316655_09312562.jpg

9月のことー
casさが所属しているキヤノンフォトクラブの写真展を見てきた。

場所は京橋にあるギャラリーくぼた別館。
各階をテーマ分けして展示をしている。
謎の格調があり、静謐な空気が漂っていた。
美しくパネル張りして据えられた写真それぞれに
高い経験と情熱、センスが写し込まれている。

言ってしまうと、わしはデジタルカメラよりフィルムが好き。
デジタルプリントより紙焼きが好き。

デジタルもフィルムもどっちもいいじゃない~
なんてことは実は思っていない。
フィルムのほうが良い。だからフィルムを使っている。

しかし・・・
ここで見た作品には、凝り固まったわしのフィルム至上主義に
ひびを入れる迫力があったんよ!

全てデジタルプリントだと思うけれど、とれも胸をつかれた。
デジタルだから表現できる精密な描写と無限の色彩の粒子群は
引き伸ばされてこそ真価が発揮されるのだと知った。デジタルすごいやん。
また凹凸のあるキャンパス地を用いて、アナログ感も擦り出した写真に惹かれた。
デジタルがアナログ感を手に入れていて強い。

こうしていい写真を見ると、フィルム勢として燃え上がるものがあるさね。
デジタルに迎合する気はないのだから「負けない」という思いが高まる。
刺激になったのう。もっとデジタルも見ていこう(^-^)



# by harurei | 2017-10-09 01:47 | リアル写真展 | Comments(6)
2017年 10月 07日

恋するライカ9


C'est une belle camer.

何度反芻しただろう・・・
この歳になると、コンパクトミラーを覗かなくても自分の表情くらい感覚でわかる。
肌は張りを保っているし、血行も悪くない。
帽子の角度を定位置に。意を決して立ち上がるー


パリ滞在3日目。
エッフェル塔に程近いカフェに落ち着いた私は今後の予定を確認していた。
プラハ行き便の搭乗時間にはまだ余裕がある。
界隈を寄り道して撮影を続けても問題なさそうだ。

雨のパリはいい。
街ゆく男女が絵のように、浮かび霞んで溶けていく。
路肩に佇む Peugeot の濡れた躯体に映り込む街の色。

ふと、私の斜め前の席に男がついた。
肩に提げていたカメラをテーブルに置き、椅子を引いて長身を沈ませる。
紺青色のブルゾンに細身のスラックス。
望む横顔に深い人生を経てきた皺が刻まれている。

空いている店内。
わざわざ私の近くに座るなんて・・・少し気になるわね。

テーブルに置かれたカメラを見ると、レトロ調の蛇腹式カメラ。
遠目から見ても細部まで磨かれているのがわかり、愛着を感じさせる。
フィルムカメラかな。背面に液晶モニタがついていない。

私の手元にあるPEN-F。
きっと彼はこれを見て、私がカメラ好きだと気づいたのだ。
そして、自慢のカメラを見てもらいたくて私の前に位置取りしたのでは。

注文を終えて、スマートフォンを人差し指で手繰っている彼。
たどたどしさが愛らしい。私と近い世代かもしれない。

話しかけてみようかしら。
フィルムカメラは詳しくないけれど、カメラ全般のことならわかる。
もしかしたら彼と友達になって、他のカメラも見る?的な流れとなって
家に行って見せてもらって仲良くなって。

C'est une belle camera.(素敵なカメラですね)

声をかける言葉をiPhoneで翻訳してみた。
この一言が結婚につながるのだとしたら・・・

長い足を組み、せり立っている彼の背中。
優しくて穏やかで、でも頼ることができそうな山肌。
乙女のように鼓動が早鐘を鳴らしはじめた。
私のiPhone、彼の背中、蛇腹カメラ、繰り返し目線を流し込む。

話しかけよう。
私は意を決して立ち上がった。

「C'est une belle camer 」

声をかけると、彼の固い表情が一瞬で笑顔に塗り替えられた。
手を叩いて、自分が褒められたように大喜び。
私を席に呼び込んで、カメラについて熱く語り始めた。
神を鎮めるように彼の勢いを制して、ゆっくり話してほしいとお願いする。
彼は柔らかいウインクで応えて(粋だわ)私にもわかるように
丁寧に単語をつなげてくれた。

わかったことは、蛇腹カメラは古いフィルムカメラを改造したもので
デジタルカメラにした特注品ということ。
(ボディをくり抜いて中にデジタルの基板やセンサーを入れている)

そして彼は新旧含めて100台以上のカメラを所有しており(!)
家で大切に保管しているらしい。びっくり。

「家近いんだ。もし興味あったらカメラ見に来る?」

あまりにも妄想通りの展開で頬が緩む。信じられない。
見たいと伝えると、彼は会計を済ませて(私の分まで!)カフェを出た。

雨のパリ。傘を連ねて彼の大きな背中についていく。
墨を塗り重ねたような暗い空が連綿と続いている。

「こういう天候を日本語でなんて言うんだい?」

「どすっとグレーの空と言うわ」

「覚えておこう」

歩きながら、次第に自分の感情も不安で曇ってきた。
どんな家なのか。家族はいるのだろうか。あまりに軽率ではなかったか。

「あの、奥さんが困るんじゃないかしら・・・」

「あぁ、きっと嫉妬するだろうね」

素敵な人だもの。もちろんいるよね。私はうなだれた。

「・・・やっぱり行くの止めるわ」

「嫉妬するのは僕のカメラたちだよ」

彼は今度は瞬くようにウインクした。

「彼女のように愛情を注いで大事にしてきたから」

「じゃあ奥さんは?」

「いないよ」

それなら・・・

「最高のカメラを探す旅をしていた。でも旅は今日で終わり。なぜなら」

彼は足を止めて、振り向いて、私の目を射貫いて、ゆっくりと言った。

「カメラよりも美しい存在を・・・君を見つけたから」

本来なら今頃シャルル・ド・ゴール空港へ向かっていたはずなのに。
曇天のグルネル通り、濡れたマロニエの落葉、全てが明るく眩しい。
大好きなこの都市で、私の新しい人生がはじまろうとしていた。




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某じゃすさのブログ記事とコメントからヒントを得て小説にしたった。
もちろん許可は取っていない(ぉ

もし声をかけていたら・・・
そんな悔いがあったらこれで昇華するしか(できないか)
某ゆうほさがいつも感情移入してくれるので、たまには良い終わり方で(^.^)

今までの恋するライカシリーズや他の短編小説は「小説」カテゴリにて。
よかったらぜひm(__)mミテネ



# by harurei | 2017-10-07 19:55 | 小説 | Comments(16)
2017年 10月 01日

monochrome life 終了


フィルム写真月間、monochrome life 終了。
来場された方、応援してくれた方、ありがとう!

フランサは―
この展示を最後に、謎のロシアレンズと共に遠い旅へ(ぉ

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今回展示した4枚。
ロシアレンズでまとめたかったのだけど、良いプリントができなくて
右上の1枚だけズマロンで写した写真を載せたんさ。

ただこの写真、よく見てほしい。

 monochrome life 終了_d0316655_22113676.jpg

「映りこみが美しい!」と褒められたのだけど・・・

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逆さに展示していたぁぁ
これが正解。展示数日後に気づいて戻したんよ。
「逆さのままでいい」と言ってくれた方もいたのだけど
並べてみると確かに逆さまでも良かったのう(^-^;

ナダールは小さなギャラリー。だけど等身大のまま作品と向き合える心地よい場所で。
FILM LOVERSさぁやさの、展示への想い、出展者への愛情の深さと相まって
つながりのないグループ展なのに、謎の一体感ができて皆の作品がより映えていたさね。
初めてのわしでも仲間のように受け入れてもらえて、楽しい数日だった。

そしていただいたコメントやメッセージ、とても嬉しかった。
見ていただいた方に、何か得るものがあったならいいな。
自分は写真への刺激と共に、サークル(光のほそ道)への向き合い方にも影響受けたので
また一歩前に進みまし。そして次は”はるれい”としての初展示目指してwプリントしていこう。



# by harurei | 2017-10-01 23:36 | リアル写真展 | Comments(6)
2017年 09月 29日

中屋珈琲店

中屋珈琲店 _d0316655_00510127.jpg



# by harurei | 2017-09-29 00:39 | Leica M6 | Comments(5)